注文住宅の頭金はいくら用意するべき？なくても家は建てられるのか

注文住宅を買うとき、頭金を多く用意すれば住宅ローンの支払い総額を減らせます。それでは、注文住宅の頭金はいくら用意するべきなのでしょうか。今回の記事では、注文住宅の頭金の相場について解説しましょう。また、頭金を用意しなくても家は建てられるのかについても説明します。注文住宅の購入を検討中の方は参考にしてください。

注文住宅の頭金はいくら必要？

マイホームを建てるとき、大きなお金がかかるのは誰もが知っています。最初に支払う頭金は、具体的にいくら用意すればよいのか気になるところです。まずは、注文住宅を購入する際の頭金について説明しましょう。

頭金とは

住宅購入するとき、一般的には最初に購入金額の一部として頭金を支払います。毎月の返済額を少なくして、返済期間を短くするためにも、なるべくたくさん頭金を貯めようと考える方も多いことでしょう。

しかし、頭金をたくさん用意してから購入しようとすると、購入のタイミングが遅れることになります。賃貸住宅に住んでいる場合は、家賃も支払い続けなければなりません。また、購入を先延ばししているうちに、金利が上がってしまう可能性もあります。

頭金を支払えば支払い総額は抑えられる

頭金を多く支払えば、住宅ローンの借入額は抑えられます。支払う金利も抑えられるので、トータルで支払う費用が少なくなります。頭金を支払うことで、トータルでかかる経済的な負担は減らせるのです。

しかし、頭金を多く支払うと、住宅ローン控除の恩恵が少なくなることがデメリットとなります。また、頭金を多く支払うと、どうしても手元に残る現金が減ります。万が一、病気や事故といったアクシデントが起きた場合に、家計に影響が出るかもしれないのです。

注文住宅の頭金の相場

実際に注文住宅を購入する場合、どれくらいの金額を支払うのでしょうか。ここでは、注文受託の頭金の相場について説明しましょう。

目安は1割

頭金はいくら必要なのか悩んでいる方も多いことでしょう。注文住宅を購入するとき、頭金は購入総額の2割が理想といわれています。しかし、実際には1割程度を頭金として支払う家庭が多いものです。トータルで3,000万円かかる場合は、頭金は300万円くらいが相場と考えればよいでしょう。また、トータルで5,000万円の住宅を購入するなら、頭金は500万円が目安といえます。

手付金とは

売買契約時には、頭金とは別に手付金も支払う必要があります。手付金の支払いは基本的に現金です。手付金は住宅価格の一部であり、契約を成立させたことに対する証拠金のようなものです。一般的に、手付金の相場は住宅価格の1割弱と考えておきましょう。頭金以外にも、手付金を支払うための自己資金は用意しなければならないのです。

注文住宅は頭金がなくても建てられる？

注文住宅を買うために、時間をかけて頭金を貯める方は多いものです。やはり注文住宅は、頭金がないと買えないのでしょうか。

フルローンでも購入できる

注文住宅は大きな買い物なので、お金を貯めてから購入しようと考える方もいるでしょう。しかし、実際には頭金なしでも注文住宅は購入できます。すべて住宅ローンでまかなうことで購入可能なのです。

また、頭金の支払いを少額にすることで、住宅ローン控除を利用するメリットが大きくなるケースもあります。支払う頭金は少額にして、控除期間が終わってから繰り上げ返済する家庭もあります。お金がなかなか貯まらないので、住宅購入をあきらめている方もいるかもしれません。しかし、注文住宅を購入するとき、多額の頭金は必須ではないのです。

一定の自己資金は必要

頭金なしのフルローンで購入する場合でも、最初にかかる諸費用は支払う必要があります。基本的には現金で手付金などを支払う必要があるためです。手付金として、購入費用の約１割程度の自己資金を用意するのがおすすめです。

慎重に返済計画を立てる

頭金を支払わない場合は、やはり住宅ローンの借入額は大きくなります。返済金額が多いと金利が高くなる傾向があり、結果的に支払総額も増えることになります。住宅ローンの返済期間中でも、毎月の生活費や子どもの教育費は支払わなければなりません。

さらに、年齢を重ねるにつれて退職も近づいてくるため、老後資金を用意する必要もあります。経済的に大きな負担がかかる可能性があるのです。ただし、住宅ローンは繰り上げ返済することで、当初の予定よりも短期間で完済を目指せます。頭金なしの場合は最初の金銭的負担が少ないのがメリットですが、返済計画はしっかり立てなければなりません。

まとめ

今回は注文住宅を建てるときの頭金の相場について解説しました。住宅ローン控除のメリットが大きくなることもあり、新築の注文住宅は頭金を用意しなくても購入できます。ただし、手付金などの費用は支払う必要があるので、一定の自己資金は用意しなければなりません。また、頭金を支払わない場合は、住宅ローンの支払総額は高くなります。数年後の家計を圧迫しないためにも、無理のない返済計画が重要です。しっかりと返済計画を立てたうえで、住宅購入を検討しましょう。